月イチ会議7回目!【特別編】~前編~

 2月13日(土)、「演劇の『種』育てましょ!ドンドン芽を出す月イチ会議⑦【映像特別編】」が実施されました。

今回は、東京都で発出されている新型コロナウイルス感染症拡大防止のための緊急事態宣言を鑑みて、講師の映像作家:上田謙太郎さんと市民館スタッフとの今後に向けての話し合いの場となりました。

今回の「月イチ会議」はなんと約4時間!密度の濃い内容になりましたので、今回のブログは前後編に分けて、その様子をお伝えしようと思います。


講師にお迎えした上田謙太郎さんは、柏木陽さんからご紹介いただいた映像作家の方で、現在は愛知県の大学で教えられている傍ら、ドキュメンタリー映像を作られています。

まずは市民館の会議参加スタッフがそれぞれの自己紹介を行った後、月イチ会議講師の柏木陽さんとスカイプでお話をしました。


上田さんと柏木さんとの繋がりなどを伺いながら、今までの月イチ会議の流れを柏木さんと顧問の辻野から上田さんにご紹介。その場で「こんなことが出来たらいいよね」という今後のビジョンのお話も少し行われました。

※今後の予定はこうご期待!


柏木さんとのスカイプ終了後は、いよいよ【映像特別編】スタート。


第1部は上田さんの作品を鑑賞しながら、映像作家という仕事について、また、作品をつくる上での心構えについてのお話を伺いました。


上田さんは映像作家のことを「美しい風景や、人との出会いなど自分の前に現前するシーンを映像に変えて人に見せる仕事。人はきれいな風景を見ると「ここ、ここ」と指をさすことがあるが、映像作家はその風景を指さす仕事」と表現されていました。

上田さんの作品をいくつか鑑賞する中で、上田さんご自身が「一つの到達点に達した」という『アーティストとともに過ごす時間「ひふみ×岸野雄一」』は上田さんが映像作りで意識している点が詰まったもの。

皆さんもぜひ、YouTubeにある下記の作品をご覧いただければと思います。

作品名:アーティストとともに過ごす時間「ひふみ×岸野雄一」

https://www.youtube.com/watch?v=jtofGYe1F4s


上田さんが作品を作るのに意識したのは以下の3点。

①情報ではなく、状況を撮る※雰囲気映像を作らない。

②中心と周辺。※切り取らない映像作り。

→アーティストの想いであったり、作品のプログラムなど行っている内容はしっかり見せつつ、その場で起こった周辺の人の様子なども見せる。

③ただ待つこと。→「待ちポジ」(映画の技法)

→カメラのアングルを頻繁に動かさず、固定したポジションでひたすら待つ。カメラポジションが命!

この作品作りで意識した点に注目して鑑賞してみると、また違った角度で見ることができ、新たな楽しみ方が発見できます。


第2部では、‶「日常にある演劇」~舞台で演じられたものだけが演劇ではない。日常に演劇はある~”と題して、上田さんが撮影された「復興タンゴ」や「不在の時間」という作品や世界で最初に上演された映画作品などの映像をとおして、上田さんが考える「日常にある演劇」についてお話いただきました。

以前、ご一緒に仕事をされた舞台俳優さんより「舞台で演じられたものだけが演劇ではない、日常に演劇はある」と言われて衝撃を受けたという上田さんが考える演劇性。


こちらは「不在の時間」という作品を鑑賞している様子です。

※「不在の時間」という作品は複数ありますので、ぜひYouTubeで「不在の時間」で検索してみてください。

再生リンク:https://www.youtube.com/watch?v=PCATo2swFzs&list=PLR3suGl3bRTPMwJycfebNpqjl8xGamKu-


こちらの作品は多くのYouTube作品とは異なり、派手なサムネイルや説明文はなく、「ただ撮る」ことを意識して作られた作品です。

皆さんも鑑賞しながら、ぜひ上田さんの撮影手法の形式について注目してみてください!


月イチ会議の前半は、上田さんの作品をとおして、映像作家という職業や「映像をとおしての演劇」についてご教授いただく時間となりました。


そして後半は、上田さんからのアドバイスをもとに市民館スタッフがチームに分かれて、

映画の製作を行いました

その様子は後半に続きます!!



(マネージャー・カスミ)